こんにちは。
最近は中国出張中とのこともあり、なかなか映画館に行けてません。。
この間、中国でテネットを観賞しましたが、英語音声中国語字幕という最高難易度のテネットを味わってきました。感想は、「カッコ良かった」ですね。(一切理解できませんでした)
ちゃんと映画を楽しみたい!そう思ってNetflixを物色してたら見つけたのがこちらです。
記憶の夜

Netflixオリジナルの韓国映画らしいですね。たまに韓国映画にドハマりする方もいますが、僕自身にはにわかです。パラサイトは観ましたが、新感染とか観てないので。
俳優は全く知らない方ばかりでしたが、あらすじが面白そうだったので観賞しました。
以下、感想です。
感想
☆☆☆☆☆☆/10
題材とラストは面白いのに、途中ちょこちょこガッカリする。どうしても納得できない非現実的なトリックが残念だった。
まず大まかなストーリーはめちゃめちゃ好き
大まかなストーリーは、めちゃめちゃ好きでした。それ故の細かいトリック?が残念だったというのが本音。
最初はジンソク視点で話が進んでいき、奇妙な行動をとる兄に嫌悪感を感じていました。(製作者の思惑通りにね☆)
それが徐々に、あれ、、母もヤバい奴なの、、?え、、父も?
と、兄1人の謎を解くつもりがいつの間にか家族の謎に変わっていき、本当の謎はジンソク自身であった、という自然な流れには鳥肌が立ちました。
画面から目が離せませんでした。こういうどんでん返し系大好物ですよ!!
記憶を失っていたのは兄ではなく、ジンソクだった。しかも都合よく殺人の記憶が消えていたそう。そして兄こそ、その家族を殺された復讐をする為にジンソクの兄を名乗って、記憶を思い出させてやろうと企んでいたのでした。
兄からしたら家族を殺されたのに、その事実さえ忘れられるなんてたまったもんじゃないですね。
だけど、ジンソクにも仕方なかった理由があったんですよね。。
1997年の韓国の通貨下落
本編でもありましたが、殺人が起きた1997年には、アジア圏で通貨下落現象が起きて、市民の生活が苦しかった時期でした。事故で死の淵に立っている実兄の手術費を稼ぐ為に、委託殺人を実行したのがジンソク、依頼人が偽兄の父という事です。
依頼人は、一家の生活を救う為、母親の生命保険金が目当てでした。
つまり、家族を救うために殺人を決意した者と、子供たちを救うために母親を犠牲にしようとした者からなる救えない話でした。
経済的な不況に追い込まれた者たちが、悪に手を染めてでも生き延びようとする姿には胸が苦しかったですが、ジンソクと偽兄の動機が明確で、凄く良い題材だったなと感じました。
うん、思い返してもこの流れは面白い。
ジャンルをホラーに変えてくれ
ビビりの僕からしたらこれは立派なホラー映画ですわ。てか序盤は間違いなく意識してたね。
「絶対に開けてはいけない扉」を開けようとする場面で、貞子みたいな幽霊や首を吊った偽兄が出てきたのはもう確信犯(笑)
ホラー苦手だから止めてくれとは思っていましたが、謎が気になり過ぎて画面には釘付けでした。
残念ポイント
今までの所はだいぶ好きなトコでしたが、やっぱり足りない。リアルさが。
一番困惑したのが、この話は現実的な物語なのか非現実的な物語なのか?という所です。
例えば、タイムループものでいえば、バック・トゥ・ザ・フューチャーやバタフライ・エフェクトなんかは、過去にタイムスリップする所は思いっきり非現実的だけど、それ以外は現実的な話で固めてたから、「そういう話なんだ」と個人的に納得できました。
が、本作はそれが中途半端。
ジンソクは催眠術で偽家族を本物だと思ってたの?
しかも2017年を1997年だとずっと思い込んでたの?
鏡を見て初めて自分の顔が老けていたことに気付いたけど、それまでは全く気付かなかったの? (もしくは鏡を初めてみた?)
どれも現実だとしたら結構無理があるし、非現実的にするならもうちょっとぶっとんだ設定にしてほしかったなぁ。
だから惜しい作品なんだと感じました。
まとめ
2段、3段と次々にくるどんでん返しは最高でした。動機を社会背景に基いていて、どちらの動機にも同情できました。バッドエンドですが、ある意味綺麗な終わり方だと思いました。
あとは、もうちょっと細かい設定を詰めてくれたら最高だったな~と思いました。今思いだしましたが、絶対に開けてはいけない扉の中も現場作ってるだけかい!って思いました。
とはいえ、全体的には面白い作品でした。観てよかったです!
では、以上!!