サスペンス

【ネタバレあり感想&考察】ラストのその後は!?人の心理が二転、三転!一切先の読めない展開に釘付け「スリー・ビルボード」

最近、Spotifyで”映画サウンドトラック集”というタイトルのプレイリストを発見しました。

新旧数々の映画のメインテーマ曲や挿入歌が詰まっていて、個人的に凄く気に入って、常にリピートしてます。

Spotifyに加入している方は是非、入れてみて下さい!

自分が映画の主人公だと錯覚するような毎日が送れます(笑)

さて、サントラとは関係ないですが、今回はこちらの映画を観賞しました。

スリー・ビルボード

引用元:映画.com

一昨年くらいのアカデミー賞でノミネート/受賞されていたので、気になってはいましたが、Amazon PrimeやNetflixでやってなかったので、後回しになっていた映画の1つです。

今回、会社の先輩にDVDを貸して頂けたので、やっと観賞する事ができました。

以下、感想です。

作品情報

2017年・第74回ベネチア国際映画祭で脚本賞、同年のトロント国際映画祭でも最高賞にあたる観客賞を受賞するなど各国で高い評価を獲得し、第90回アカデミー賞では主演女優賞、助演男優賞の2部門を受賞したドラマ。米ミズーリ州の片田舎の町で、何者かに娘を殺された主婦のミルドレッドが、犯人を逮捕できない警察に業を煮やし、解決しない事件への抗議のために町はずれに巨大な3枚の広告看板を設置する。それを快く思わない警察や住民とミルドレッドの間には埋まらない溝が生まれ、いさかいが絶えなくなる。そして事態は思わぬ方向へと転がっていく。

引用元:映画.com

監督は、「ヒットマンズ・レクイエム」や「セブン・サイコパス」のマーティン・マクドナー。僕は今回初めてこの監督の作品を観賞しました。

娘の復讐を果たす為なら何でもやるマッドな母親、ミルドレッドを演じるのは、フランシス・マクドーマンド。名作「ファーゴ」から「アーロと少年」のようなピクサーアニメの声優まで務める多彩な経歴をもつ女優です。

感想

☆☆☆☆☆☆☆☆/10

人の行動には必ず裏があるんだと感じられた。感動あり、ドキドキあり、名セリフありのかなりの傑作でした!ここ最近で1番好きな映画!

簡単にあらすじを

この映画は話が二転、三転する映画ですので、あらすじを纏めるのは難しいですが、かるーく纏めてみます。

何者かに娘を殺された母親、ミルドレッドが、犯行現場に三枚の大きな立て看板を立てます。

その内容はそれぞれ、「娘はレイプされて焼き殺された」「未だに犯人が捕まらない」「どうして、ウィロビー署長?」と、名指しで責任を問いかける内容。

町の人気者であるウィロビー署長と、彼のことを誰よりも信頼しているディクソンの三人が、この看板を巡って、心情や行動に変化が現れるストーリーです。

相関図から見てみる

さて、なかなか登場人物が多い作品ですが、三人の心情と行動の変化や、行動の裏にある感情がキーになってくる作品だと思いました。

この三人の心情/行動の変化がとにかく面白く、本作最大の見所です!

三人の心情や行動をストーリーに沿ってまとめてみました。

①三枚の看板

  • ミルドレッド (正) ⇒ 娘の復讐を果たす為、大金を費やして三枚の立て看板を立てる。看板の内容には多少問題があるが、事件解決に進捗が見えない焦りからだとすると、同情の余地はある。
  • ウィロビー署長 (悪) ⇒ 黒人を取り締まるので精一杯で、ミルドレッドの娘の事件をそっちのけにしている(と、思われてた)。

※「正義」と「悪」という言葉で分類してます。

序盤はディクソンがあんまり絡んでないので、ここでは取り上げません。

僕(視聴者)目線だと、序盤はミルドレッドが正しくて、ウィロビー署長が悪者に見えますね。

娘がレイプされて焼かれたのに、警察が何もしていないとそりゃ少しは怒りや焦りの感情も込めて、挑発した看板を立ててしまうのは理解できます。

この時点では、「ふーん、これで事件解決に向かっていくんだ」と思っていました。

②署長の死

  • ミルドレッド (悪) ⇒ 町から愛されている署長を罵った看板を立てた事から、世間から反感を食らう。でも、それに負けじとやられたらやり返す勢いで何でもする。かなりサイコパスな事もするので、同情できなくなってくる。
  • ウィロビー署長 (正) ⇒ 実はミルドレッドの娘の殺人事件には、懸命に取り組んでいたが、癌を患っていて、思うように成果が出せていなかった。さらに、看板を排除しようという世間の動きも、彼が阻止していた。二人の娘と愛する妻に囲まれ、幸せな生活を過ごしていたが、癌による苦痛の為、自殺してしまう。
  • ディクソン (悪) ⇒ ウィロビー署長が死んだのは、あの看板のせいだと思い込み、看板を立てた広告代理店の青年を半殺しにしたり、看板に火を放ったりする。

ここで、ミルドレッドとウィロビー署長の立場が逆転し、ディクソンも参入します。

最初もそこそこヤバかったけど、ミルドレッドがマジでやべぇ。。この時点でかなり同情できなくなる。

目に映るものすべてが敵に見えてるんだな、この人には。

一方で、ウィロビー署長がマジで良い人だったことが発覚。

自殺にはショックで心が痛みました。愛する妻や信頼するディクソンに遺言書を書くのはともかく、ミルドレッドにも遺言書を残して、最期まで気に掛ける優しさは見習わないといけない。

そんで参入したディクソンは、ウィロビー署長を失った怒りから暴れだします。

広告代理店の青年を半殺しにするシーンは、えぐい。敵意向ける相手間違ってるだろ!!

後々ウィロビー署長の遺言書にでてきますが、怒りに身をこれが彼の欠点ですね。

③ディクソンの改心

  • ミルドレッド (悪) ⇒ 邪魔ばかりしてくる警察に対する恨みから、警察署に人がいないのを確認してから、放火する。が、中にディクソンがいたため、彼が大火傷を負ってしまう。
  • ディクソン (正) ⇒ ウィロビー署長の死が原因で暴れまわっていたが、署長が残した遺言書に書いてある「刑事は愛だ」という言葉に目が覚める。大火傷を負い入院した病室の隣には、自分が半殺しにした青年がいた。自分にあれだけの事をされたにも関わらず、許しを与えてくれた青年の優しさに触れ、改心する。

半殺しにされた代理店の青年(ウェルビー)が、ディクソンにオレンジジュースをあげるシーンが最も印象的に残っています。このシーンには凄く優しさを感じた。

火傷男がディクソンだと分かった瞬間は、声を荒げましたが、その後すぐに許しの証としてオレンジジュースをあげるシーンはほっこりしたなぁ。

地味にストローを彼の方に向けてあげる所も優しさを感じました。

署長の遺言も大きいとは思いますが、ウェルビーのような人を許す心の強さに触れたから改心できたのでしょう。

自分も人に怒りをぶつけてばかりいてはダメだ…と感じたのでしょうね。うん、良いシーンだ。

④ミルドレッドとディクソンの和解

  • ミルドレッド (?) ⇒ ディクソンが身を挺して犯人の証拠を掴んでくれた&火傷を負わしてしまった償いからディクソンを許す。
  • ディクソン (?)⇒ 前のシーンで許す心を覚えた為、ミルドレッドと和解する。

ミルドレッドとディクソンが和解する場面では二人はブランコに乗っていました。

このブランコは以前、ウィロビー署長がミルドレッドに看板の取り下げをお願いする時にも乗っていましたが、今度はディクソンがそのブランコに乗ります。

あのブランコは人がに変わるときに乗るものだと考えています。

ウィロビー署長は、怠慢な刑事として映っていましたが、ここで癌を患っていることを告白し、決して怠慢ではなかったことを証明し、ディクソンは許す心を覚えて、ミルドレッドに協力する事を伝えるシーンでした。

それでも上記で?にしたのは、これから二人が犯人候補を殺すのか殺さないかが分からずしてエンドロールが流れたからです。

あの良い意味でモヤモヤする終わり方には「インセプション」を思い出しました。

僕の考えでは、ミルドレッドが殺してしまうが、それをディクソンが止めると思います。

まずミルドレッドですが、以前、元夫の恋人から「怒りは怒りを来す」という言葉を聞いています。これは文字通り、怒りは次々と伝染していくということですね。

この言葉を聞いた後、ミルドレッドがワインボトルを渡すシーンは、この言葉を受け取ったという意味と捉えています。

また、ベッドで眠る息子を意味深に見続ける様は、何かを決意したに違いないと思いました。

一方で、ディクソンは、ウィロビー署長とウェルビーにより、人を許す心を持っています。

また、ライフルを車に積んだのはディクソンですが、あれは護身用だと考えています。

眠っている母親を見つめてたのも、「ミルドレッドを止められるかどうか」や「万が一の場合、人が死んでしまう」こと等が引っかかっているからだと思います。

上記理由から、ミルドレッドが殺そうとするのをディクソンが止めてくれると信じています。

まとめ

この映画は二転、三転する登場人物の心理に惑わされ続け、目が離せません!

メイン三人の他の登場人物の心理もですが、それ以外の人達の心理も二転、三転するので、かなり濃密な作品となっています。

まだまだ書き足りないくらい思うところがある素晴らしい作品でした。

是非、観賞して下さい!!

では、以上!!!